クラブ化した手術

ある日、冠動脈バイパス術がありました。その日は11時から話し合いがあったため途中で手術室を出なくてはいけない、とあらゆる人に事前に言っておいたにも関わらず、いつもは内胸動脈は自分かデイビッド(おっさん)にとらせてるチーフがなんかめんどくさかったのか「あーもう内胸とっていて」と言ってきたり、若手アテンディングのテイが鎖骨下動脈IABPの症例を勝手に入れてきたり、しかも自分は手術室に現れなかったり、全…

コンサルタントの名前をずっと間違えていたこと

Mr.ミルソンというコンサルタントサージャンがいます。60歳代の元部長で、オペ室の外では穏やかだけれども、オペ室では豹変してものすごく怖くなる人です(Fワードを連発します)。結構細かい性格です。そして、礼儀正しい人を好む傾向にあります。ですので、日本出身の私としてはチャンスとばかりに、この一年間、失礼のないように努めて礼儀正しく接していました。例えば、 ”Good morning, Mr.Mils…

マグネットなんとかパーティ手術

ある日、大動脈弁置換術がありました。手術後病院内で行われていたマグネットなんとかというお祭り行事みたいなのに参加してみました。ポップコーンとアイスを無料でもらえるということで、ポップコーンを早速ゲットし、その足でアイスのブースに行くと「どちらかひとつしかとっちゃいけないの」と言われました。ポップコーン取るときに言ってくれればいいのに、と思いました。とりあえずアイスが食べたかったのでポップコーンを食…

プレートガール手術

ある日、大動脈弁置換と変な腫瘍を取る手術がありました。先日の胸骨プレートの業者さん(綺麗な人)のことをレイラニ(オペナースの長)に話してみると「あ、あのプレートガールのことね。なに、ヒロ気があるの?」と言ってきました。続けてアグネス(オペナース)も「ヒロー、気があるんでしょ、わかるわ」とちゃかしてきました。すると周りの人も、大事な時の会話はちっとも助けてくれないのにこういう時に限って参加してきて「…

マウンテンがなんとか手術

ある日、冠動脈バイパス術がありました。今日もまた胸骨プレートの業者のお姉さん(綺麗な人)が手術の途中に現れ、なんとなく手術台の横に立っていました。この人の仕事は一体ナンなんだろうという疑問は残りますが、「ハイ、ヒロ。仕事復帰したのね、元気」とか言ってくれるのでちょっとうれしいです。ただ、話すにはちょっと遠いし、周りの皆のフォローも特になしなので「あー、グッドだよ」だけで会話が終了してすごく気まずい…

バンクーバーの話題で人気者になる作戦が失敗した手術

ある日、いわゆる冠動脈バイパス手術がありました。手術終了間際に先週バンクーバーに行っていたことが話題にあがり、何もしてないんだけどなぜかいる胸骨プレートの業者さん(綺麗な人)からも「バンクーバー行ってみたいと思ってたんだ、どこ行ったか全部教えて」と声をかけられました。「バンクーバーはアジアン料理がすごく多いんだ、だからここのラーメン食べて、そこのラーメン食べて、あそこのラーメンも美味しかったよ」と…

ISMICS学会 5

ISMICS学会に参加するためにバンクーバーに来ています。お昼にJINYAラーメンに行きました。場所はダウンタウンにあり、わいわいしていました。とても美味しかったです。おそらくダンボラーメンと同じくらいです。店員さんが無駄にセクシーであったため、僅差でJINYAラーメンの勝利かもしれません。   最終日の夜は学会が主催する船上パーティがあったらしいのですが、チケットを購入していなかったの…

41 私が私でいれる場所

この写真は青森県にある奥入瀬渓流という場所です。    私は今、看護師として東京で働いていますが、実家が青森ということもあり大好きな風景です。    小学校の時から遠足で何度も足を運び見慣れた場所ですが、行くたびに新しい発見があります。    新緑の美しさや渓流の囁き、滝の叫び、人生に疲れ切った私に勇気をくれます。同時に私を無にさせてくれます。    狭い病院の中で働いていると大切な事がわからなく…

ニュージーランドで看護師として働く ~病棟の看護師さんの視点③~

以下、病棟で働いている看護師さん(淺川真由美さん)に書いて頂いた文章です。他にも興味があることがあればseiri45@yahoo.co.jpにメールなど頂ければ幸いです。 基本的に患者さんは、術後1日目にICUから病棟に戻ってきます。病棟では早期離床をすすめ、ほとんどの患者さんが術後2日目には歩き回るようになります。先生のブログにもありましたが、心臓弁置換でもバイパスでも、心臓手術後の在院日数は5…

長い待機時間

ニュージーランドの医療の問題の一つとして、手術までの待機時間がとても長いというのがあります(公立病院で手術する場合)。 どれくらい長いかというと、先日6月にCABGをした患者さんは、2枝トータル、LAD 70%狭窄の方だったのですが、冠動脈造影をしたのが昨年の12月でした。半年もよく待ったなと思って「なんでそんなに待ったの?」と患者さんに聞いたら「いや別に。順番だって言われたよ。」とのことでした。…