死亡診断
内藤 志歩先生 / 2018-02-06

3日間ハートセンター一棟の病棟当直です。基本的には血圧や頻脈のコールとルート確保に呼び出され対応ですが、宿直ピッチにかかってくる早口には名前も病棟も聞き取れず、手術当直の方が断然楽だと開始1時間で実感 5時半にコードブルーがかかりました。残念ながら救命には至らず診断書を書くことになりましたが、渡独して初めてだったことを思い出し、どう書いたものか途方に暮れました。どうやら日本とは死亡の診断そもそもが…

言い訳
内藤 志歩先生 / 2018-02-03

新居にはようやくすのこと冷蔵庫が届きました。母曰く現代人としては冷蔵庫なし、床の上にじか寝するなどまずありえないとのことですが…。 ドイツにわたり二年半の内に生活の不具合に目をつぶれるようになったり、待ち合わせに遅れてくる人に腹が立たなくなったり、靴をはいたまま家に入ってキッチンまで行ってしまったり、少しずつ慣れてきました。 最近同僚のYalin(ドイツで生まれたトルコ人の同僚です。やたらと冗談を…

すのこ
内藤 志歩先生 / 2018-01-26

先日新居にうつりボチボチ家具を集めています。ベッドはottoという通販サイトで配達してもらい自分でなんとか組み立てました。 別売りマットレスをアマゾンで注文しいざ寝てみたのですが、なんと陥没!不良品なのかと頭を悩ませましたが、マットレスを支える支柱が一本しかありません。あらためてサイトを見るとLattenrostは含まれないとのこと。Lattenrostってなんだろうと気にせず読み飛ばしていました…

学位認定
内藤 志歩先生 / 2017-12-30

私のような例も珍しいのかもしれませんが、私は留学中に日本の大学院で学位を取得しました。留学前より大学院に所属し、論文提出を残して渡独しました。渡独後に執筆した論文をもって卒業論文とし論文提出や学位発表などの一時帰国を除いては(卒業式と学位授与には出席しませんでした)すべて遠隔操作でのりきりました。 ドイツでは学位の有無が大きく人々から(院内・院外を含め)の印象を左右するように感じます。まず院内のネ…

引っ越し準備
内藤 志歩先生 / 2017-12-30

以前に住んでいた部屋が又貸し物件(Untermiete)であり、ドイツの法律上1年という期限から引っ越しせざるをえず、また来春に主人が渡独することから広い家への引っ越しとなります。引っ越しに際しいろいろややこしい手続きや家具などの手配に追われています。以下覚書です。 ①個人賠償責任保険:Privathaftpflichtversicherung 自分が他人に損失を負わせた場合の賠償を保証してくれる…

就労決定後手続き
内藤 志歩先生 / 2017-12-25

  以前にほかのブログに労働許可交付後覚書で書いたものです。年始に引っ越しにあたり自分でも見直す必要があったため引っ張ってきました。 ①健康保険番号 Versicherungsnummer 病院側が契約しているところに強制加入かと思いきや、自分で選んで自分で手続きして番号だけ知らせるようにと。 とりあえず人事部の人から院内の多数派が加入しているというtechnische Krankenk…

お客様
内藤 志歩先生 / 2017-12-08

仲良くしていただいている女医さんがハンブルクに来てくださいました。かれこれもう4年はお付き合いさせていただいてるのでしょうか。心臓外科で数少ない女医さん同士仕事の悩みや症例のこと、ちょっとおもしろかった話など共有できることが多く日本では稀有な全く同じ境遇を理解していただける存在です。そして何よりなんでもお話ししたくなってしまう姉御的抱擁力が半端ありません。ついつい甘えて日本からお使いをお願いしてし…

宗教
内藤 志歩先生 / 2017-11-20

ここで宗教に関して論じるのは多少重いかもしれませんが、留学しているといろいろな宗教感をもった同僚とともに働くことになり、すこし思ったことを。 私の働く病院ではドイツ人だけでなく多くの外国人医師が働いています。シリア人のアテンディングは非常に腕もよく親切な同僚です。先日手術中前立をしていると、直介看護師と議論をはじめ宗教政治問題へ発展、ロヒンギャ問題へ話が移り、仏教徒であると言ってしまった私は非常に…

ニュージャージー州より
内藤 志歩先生 / 2017-11-12

こんにちは。数年前に、若手心臓外科医の会のサイトへEmory Univ.とNorthwestern Univ.でのトレーニング体験記を掲載させて頂いたことのある池上博久です。ドイツで現在働かれている内藤志歩先生が大学の後輩にあたり、同じ医局出身という繋がりでこのブログに投稿させて頂くことになりました。内藤先生とは1年弱でしたが同じ病院で働く機会がありました。内藤先生は非常に努力家で、まさに彼女の名…

メンター
内藤 志歩先生 / 2017-11-10

卒後8年という期間の中で幸運にも偉大なsurgeon達に恵まれ非常に多く学ぶことができています。 外科医にはmentorが必要といわれます。私のmentorであるDr. Marcekはポーランド出身の元々小児心臓外科の先生です。ハンブルクに移りオペに手洗いで入るようになって一番に私を買ってくれたのは彼でした。上級医会議では何度も私の手術修練に関して意見を言ってくれ、私が第一助手につけるよう尽力して…