お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 開胸、カニュレーション、内胸動脈採取など心臓外科手術には習得すべき様々なピースが存在します。そのうち「止血」も重要な習得すべき基本手技だと思います。他の手技は指導医の監視下に教えられた通り行う場合が多いの対し、止血操作は指導医はいなくなり「おまかせコース」の場合が多く、技の伝授が発生しにくい特殊な分野だと思います。止血操作の段階まで手術が来る頃...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 一人でずっとしょうもないことをしゃべっています。悪い癖です。目上の先生との、もしくは私を凌駕するほどのおしゃべりな人との会食以外の場合は、ずっと一人でしゃべってしまいます。しかも話の前置きが長い。一応、ちゃんと起承転結を作り、最後はちゃんと落としているつもりです。さらにちゃんと会話の各ネタに伏線を忍ばせ、別の会話時にちゃんとそれらを回収しネタ同...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 新しいことにチャレンジする能力、不安を抱えつつも未知の世界へ飛び込んでいく勇気は大事だと思います。あらゆることに対しきっちり予習をして準備周到を貫く日本人気質は、どこに行っても評判がよくアメリカにおいて日本人の評価が高い一因となっているのだと思います。日本で行われている術前カンファレンスなるものはその最たるものだと思います。日本にいた際は必ず全...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 手術は体を使って実際に行う作業ですから、基本的には体で覚えるしかないのでしょう。 失敗が許されない状況で、個々の症例によりバリエーションが多い実際の現場では技術を後進に伝えるのは至難の技です。指導の難しさ、人手不足とはいえ多すぎる若手医師、限られた症例数、自分自身がみっちり手取り足取り教えてもらった経験がない、実は自分自身後進を指導できるほど卓...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 弘法筆を選ばず。 無理です。選びまくりです。 アメリカで臨床に携わるようになって以来、ずっとずっと理解不能だったのが、セッシです。とにかく物がつかめない。短いセッシはまだましですが、ちょっと長め、というか心臓外科において普通の長さのセッシになってくると先がきかなかったり、すぐ交差してなんせ掴めない。神戸大学にいた時には大北教授の選んだ道具が並び...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 太田「 もしもし北原先生、今なにしてる?」 北原「 今ちょうど緊急のECMO入れ終わったところですけど、なんでしょう?」 太田「 相変わらずECMO好きやねえー」 北原「 いや別に好きってわけじゃないっす」 太田「ちょっとリサーチミーティングしよか?」 北原「あ、じゃあすぐオフィスに行きます」 北原 コンコン「北原です」 太田「あ...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 突き詰めれば結局はみんな後先が逆なんだと思います。 小学生の時にテレビで救急部の医師のドキュメンタリーを見て、とか、高校の時、友人が病気で亡くなって、とか。人それぞれ医師を志す起点は違うと思いますが、このような美しい動機で医師をめざした人であっても、他のいわゆる不純な動機の人であっても、医師国家試験に合格し、自身の進路を決める際には本来の動機と...
お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。 全ては目標を達成するための手段であり、ゴールに到達できるのであれば過程は問わない。と言ってみたりして。 American Board Certified. かっちょいい響きです。アメリカの胸部外科専門医資格を持っているか持っていないかは就職活動に大きく影響します。アテンディングのポジションに関しては、専門医を持っていない場合は応募資格すらないの...
ポスターコンペティションの発表をなんとなく聞いていると、高齢者のMICS M弁の発表がドイツからありました。ふーんと思いポスターを眺めてると、セカンドオーサーのところにShiho Naitoの名前が。あ、知ってる(知らない)、と思わず発表者に声をかけそうになりましたが、 「Shiho Naitoと一緒に働いてるんだね、彼女元気?」 「おー知ってるよ、友達?」 「いや、友達ではないんだけど、知ってる...
ローマでの楽しい時間はあっという間に過ぎようとしています。 シカゴ大学は心不全治療に重きを置く一方で、ドクターバルキーという人がロボット手術をしており、今回の学会での発表もその人の症例を使った臨床研究なのでした。 昨日バルキーお抱えの3人娘(テーブルアシスタントPA、患者管理ナース、研究する学生)とその旦那達と飯を食いに行きました。ロビーで待ち合わせするとドクターバルキーもいたのですが、どうやら別...